2020年01月19日
ガッチャマンの歌が登場/台湾アニメ/幸福路のチー


台北郊外に実在する幸福路を舞台に主人公チーと下町に生きる人々をえがいた作品でした。最初はちびまる子ちゃんのようなイメージがありましたが想い出ぽろぽろのようにヒロインが子供時代を回想しながら進むストーリーでした。
チーは工場に勤める父親とパートをしている母親と暮らしば祖母を慕っていました。
父親は稼ぎがあまり良くなく宝くじで一攫千金を目指すタイプでお母さんはゴミを拾いリサイクルしておりあまり豊かな暮らしでは無いですがチーを医者にさせたくて無理をしているどこにでもありそうな家族でした。
大学に進学しましたがデモに夢中になったりアメリカに渡り国際結婚したりしますが自分が何者か?悩んでいました。祖母が亡くなったことで台湾に戻ることからストーリーは始まりました。
台湾の大統領選挙、地震、9・11テロなど時代の流れの中でストーリーは進んで行きました。
チーのお父さんは40年間働きながらもほとんど退職金が無かったことや再就職先で顎で使われる場面など自分のことを見ているようでした。
両親が学費に苦心しながらもチーが両親の気持ちと反対にデモに走ってしまい僕は子供が居ないとはいえ思うように子供が育たない難しさを感じたりしました。
チーがアメリカ人のご主人を台湾に連れてきて両親に会わせた時に泣きながら酒を飲んでいたりアメリカに旅立つチーに泣く場面など立場が違えども感じるものがありました。
劇中にガッチャマンの歌が登場して台湾の映画で聴けるとは思わずインパクトがありました。ガッチャマンごっこをしながらチーや幼友達が将来の夢を語りますが誰も実現しなかったね…と大人になって話した時に「幸せと感じられればそんなことは良いだろう」という場面に僕も少年時代に描いていた50代とは違う人生を生きているのでホロリときました。
チーとガッチャマンごっこをした幼友達が住宅を買ったら地震が来たり父親がアメリカ人の少女は将来アメリカに行きたいと言いながらチーがアメリカに行ってしまうなど人生の難しさというか皮肉さを感じる場面もありました。
祖母がチーに人と違うことは武器になると言った場面
チーが従兄弟から物事は心の眼で見るように話す場面
何を信じるかで人生が変わると話す場面が印象的でした。
お金持ちの人が観ても面白く無いかもしれませんが庶民の人間模様が所々に感じられ見応えがありました。
上手く文章では表すことは出来ませんが心に響き観に行って良かったと思いました。